スピーカーの再生領域は、人の聴取領域を十分カバーする広範囲の物が要求されます。これは、プログラムソースの制作側が意図した内容の豊かな情報量を完全に伝送する再生能力を意味し、JBLのスピーカーはその性能によって、高品位再生をすることを狙っています。

 

しかし、レコードにしても、放送にしても、プログラムソースの内容が最初から自然界の広範囲の音域をカバーできていたわけではなく、過去の歴史の変遷をみると録音技術、オーディオ再生技術の進歩とともに、その再生領域は拡大されJBLの技術もこれに対応して再生領域の拡大を進めてきました。

 

近年、高音域では人間の可聴限界周波数よりも一段と広い100kHzの周波数域まで要求され、高品位再生の飽くなき追求をJBLは行ってきました。同様にLPレコードなどのアナログ時代には、レコード溝の振れ幅の制限やアームの共振などから低音限界周波数の制限がありましたが、デジタル再生では低音域における再生限界周波数の制限は無く、数Hzからの再生が可能になり、JBLは技術の極限の追求を続ける必要が出てきました。

 

 このため、超低音再生用として、口径は巨大化し、大型スピーカーや、サブウーファー専用チャンネルの設定などにより超低音再生の期待が強く、高音再生と同様に広帯に特化した高品位の製品の開発は続けられています。

 

SN比はSPレコード、AM放送時代からLPレコード、FM放送時代には大きく(約65dB)改善されましたが、さらにデジタル時代になってこの値は約90dBになりました。ダイナミックレンジも次世代オーディオでは人間の能力を超える140dBと大幅に拡大されています。このゆに、スピーカーの再生領域は技術の進歩とともに拡大し、縦軸のダイナミックレンジと横軸の再生周波数帯域は大幅に広がっています。人間の聴覚機能との関係は不明確な点も多く残っていますが、デジタルオーディオ時代の中で、最高の録音、再生技術を駆使したオーディオ再生を後世に残していくことが重要です。

 

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